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新型コロナの治療
2024.03.17
新型コロナウイルスの後遺症
昨日、新型コロナウイルス後遺症についての講演会がありました。
演者は、公益財団法人田附興風会 医学研究所 北野病院・呼吸器内科部長の丸毛聡先生。
呼吸器内科での診療とともに、「新型コロナウイルス後遺症外来」も担当されています。
新型コロナウイルス後遺症(以後 後遺症 と書きます)は
コロナ感染後4週間以上(定義はまちまちだそうです)経過しても疲労感や頭痛が消失せず、
ひどい方はうつ状態になったり仕事に復帰できなくなったり などの大変つらい症状が続く状態をさします。
オミクロン株の流行以降は減少に転じているそうですが、
まだまだ苦しんでいる方がたくさんいらっしゃるのが現実です。
当院かかりつけ患者様の中にも
後遺症のために大きな病院に通っておられる方が何名もいらっしゃいます。
でもほとんどの方が
この辛さはなかなか他人には理解してもらえず
「甘えている」「本当は治っているのに、仕事に行きたくないだけじゃないの?」など
心無い言葉が辛い
とつぶやいていかれます。
後遺症の代表的な症状としては
・ちょっと動いたら疲れる ・慢性疲労
・頭がぼーーっとする(brain fog)・記憶障害
・脱毛 ・貧血 ・食欲低下 ・咳が続く
・自律神経失調症 ・じんましん
・もともとの自己免疫性疾患(リウマチなど)の悪化
などがあるそうですが
驚くべきことに、後遺症の患者様の80%以上に
亜鉛やコエンザイムQ10、トリプトファンの不足があることがわかってきた と丸毛先生は話されていました。
(丸毛先生は初回からこれらのサプリの服用を勧められるそうです)
また、何度も感染している方の中には、初感染時のウイルスが残存している(再燃)というケースもあり
2回目以降の感染時に特効薬(ゾコーバやラゲブリオなど)を服用することによって
これまでの後遺症の症状が消失した というケースもあるそうです。
全ての後遺症がこれらに当てはまるというわけではありませんが
これまでの後遺症外来での経験から
・ワクチンの接種回数が多いほど後遺症発症を回避できる可能性が大
(ワクチンによる副反応の方が大きい方はこの限りではない)
・初期からの特効薬の服用をお勧めすべき
・亜鉛やコエンザイムQ10などのサプリメントの併用も有効
「あくまで私見ですが」との上で、以上のように総括されました。
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私自身の経験からしますと、2年前に罹患した際(こんな情報はまだ全然なかったころ)
ワクチン接種はちゃんとしていたし、特効薬も速攻で飲んだし(笑)
なにより数年前から↑に書いたようなサプリは毎日服用していたので
すぐに通常診療に復帰できたのだとすごく納得しました。
ワクチンは今月末までが無償で接種できる期限となり、秋からは有償での接種となります。
当院では接種を今後も続けてまいりますので、お申し込みお待ちしています。
特効薬は、4月1日から完全保険診療となり
メーカーによって異なりますが(5日間の処方で)15,000~30,000円となるようです。
(現在は、3割負担の方で9,000円)
当院で処方可能です。
亜鉛やコエンザイムQ10などのサプリメントは、自費診療となりますが(北野病院でも同様)
MSSのドクターズサプリを取り揃えておりますので、院長までお気軽にお声かけください。
2023.08.25
【新型コロナ】新しい治療薬「ゾコーバ」
新型コロナ感染症の第9波、まだまだ続いています。
これまで当院では、抗ウイルス薬として「ラゲブリオ」のみの処方としておりましたが
このたび新しく「ゾコーバ」というお薬も取り扱うことになりました。
ラゲブリオは
たとえば、高齢者、抗がん剤など使用中の方、基礎疾患がある方、受診時に息切れなどが強い方など
比較的重症化リスクの高い患者様に使用していました。
ゾコーバはその逆で、重症化リスクの低い方にも使用できます。
つまり、若い方(12歳以上であればOK)や基礎疾患がない方にも使用できます。
(細かい規定はいろいろありますが、そこは省略します)
ではなぜ、これまで取り扱うのをためらっていたかというと
併用禁忌薬が非常に多いなど、取り扱いが比較的難しかったからなのです。
でもつい先日、倭(やまと)先生という新型コロナ診療のスペシャリストのご講演を聴く機会があり
ここで私の疑問は一気に解決してしまい、
なにより、後遺症へ移行するリスクを回避できる可能性が高いという実績がある という内容も
私の心に強く響き(この3年の間、後遺症で苦しむ方をたくさん診ました)
ゾコーバの取り扱いを決断した という経緯です。
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当院で新型コロナと診断された方で
ご希望の方はラゲブリオはもちろんですがゾコーバの処方、可能です。
ただし、上に記載しましたように併用禁忌薬が非常に多いお薬ですので
基礎疾患がある方は必ずお薬手帳をご持参ください。
また、併用薬がなくても、腎機能に問題のある方への使用はできませんし、
妊婦の方と12歳未満のお子様は使用できません。
服用可能かの判断は、診察の上医師が行います。
服用方法や副作用の説明を行い、最後に同意書へのサインをお願いしています。
(「他院でコロナと診断されたからゾコーバ処方して」みたいな)
お電話だけでの処方はできかねますので悪しからずご了承ください。
2023.05.02
【新型コロナ】いよいよ5類へ(5/8~)
5月8日から新型コロナ感染症は2類相当から5類感染症へ移行することが決まりました。
それに伴い療養や医療負担などが変わります。
厚労省の指針に基づき、当院でも
①有症状の方の新型コロナ検査(抗原検査およびPCR検査)
②新型コロナと診断された方のお薬代
この2点が保険診療となりますので、ご注意ください。
当院では引き続き、発熱患者様の受け入れを行ってまいります。
ただ、感染拡大防止の観点から一般の患者様との動線を分ける必要がありますため、
発熱患者様(およびコロナの検査をご希望の有症状の方)には
これまで通り事前にお電話いただく必要がございます。
発熱患者様は別室での検査と診療を行います。
スペースに限りがありますため、必ず事前にご連絡をお願いいたします。
ご連絡なしで突然ご来院の場合、
当院が指定した時刻までご自宅やお車で待機いただくことになる場合がありますので、ご了承ください。
5類感染症への移行に伴う変更点の詳細は、こちら(👈クリック)をご参照ください。
2022.01.17
【新型コロナの治療薬】経口薬の処方を開始します
お正月が過ぎて、新型コロナ感染症が再び猛威をふるっています。
さて、新型コロナ感染症の治療として
これまで当院では、対象となる方に「抗体カクテル療法」をお伝えしてまいりましたが
このたび、経口薬も取り扱うことができるようになりました(1/18~)。
お薬の名前は「ラゲブリオ」。
1日2回、5日間服用していただきます。
ただし、処方にはいくつかの条件があります。
当院で新型コロナの検査を受け陽性となった方の中で
年齢や基礎疾患の状況などにより、医師が必要と判断した方のみへの処方となりますので
あらかじめご了承ください。
(18歳未満および妊娠中の方は処方できません)
また普通のお薬と違って、ラゲブリオは国が在庫管理を行います。
医院で保有できる在庫数が決められていますので、場合によっては院外処方となります。
あわせてご了承ください。
なお、本薬剤は新型コロナウィルスに対し100%の効果をもつものではありません。
重症化を予防するためには、ワクチン接種をきちんとしていただくことが大前提です。
現在、3回目のワクチン受付&接種を行っていますが
一度も接種されたことのない方のご予約も承っておりますので、この機会にぜひお申込みください。
(今の状況は、ワクチン接種後の方も感染されていますが感染者の70%以上はワクチン未接種者です)
2021.09.16
抗体カクテル療法
新型コロナ感染症の治療のひとつに「抗体カクテル療法」というものがあります。
これは、「中和抗体薬」といわれるものを使用し、ウィルスの増殖を抑制し、重症化を予防する治療法です。
2種類の抗体を混ぜ合わせているので「カクテル」と、いかにも美味しそうな(?)名前がついています。
さて、この抗体カクテル療法。
これまでは、ごく限られた方への使用となっていましたが
いよいよ明日から「大阪府抗体カクテル外来診療案内センター」が開設されることになりました。
これに伴い、新型コロナ感染症で自宅療養されている方々で、ご希望があれば
この治療を行っている医療機関へご紹介することが可能となります。
具体的な流れは
新型コロナと診断された方でご希望の方に対し、👆センターの連絡先をお伝えします。
⇒ご自身でセンターに連絡いただく
⇒センターが患者様の最寄りの(カクテル療法可能な)医療機関を紹介
⇒ご自身でその医療機関に予約をとっていただく
⇒受診&検査(CTなどの検査が必要になることがあります)
⇒治療開始
となります。
ただし、この治療を受けるには、以下の条件が必要となってまいります。
①重症化リスクを因子を少なくとも1つ持っている
(50歳以上、喫煙、肥満、心血管疾患、慢性肺疾患、糖尿病など)
②酸素投与を必要としない
③発症日から7日以内(治療開始時点)
④発熱などの症状がある
新型コロナ感染症と診断された方で、この治療をご希望の方は診察医にお声かけください。
受診に必要な書類をお渡しします。
これ以外にご質問等ございましたら、診察時にお問合せください。
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