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2020.07.11

自宅血圧を測りましょう

最近、ご自宅で血圧をきちんと測ってくださる方がずいぶん増えてまいりました。
・お渡しした手帳に書いて下さる方
・ご自身で作成された表にびっしりと書いて下さる方
・スマホのアプリを利用して見せて下さる方 など
治療中の方のみでなく、比較的若い(高血圧のない)世代の方も
ご自身の血圧に興味をもっていただいているのだなぁ~と感心しています。

さて、ご自宅での血圧は、なにでお測りでしょうか。

私はてっきり一般の血圧計で測るものだと思っていましたが、
最近はそういう機能のある腕時計があるのだと知りました。

ご自宅での血圧測定をお願いすると、
半分くらいの方が「忙しいから無理」と言われます。
深呼吸してマンシェットを巻いて血圧を測定する・・・・
ほんの1~2分の作業ですが、たしかに!
朝や夜の忙しいときに毎日測れと言われたら「面倒だなぁ」と思いますよね。
それが腕時計をつけているだけで記録してくれるなら、こんな便利なものはありません。

しかし・・・!
最新型の腕時計で測定しておられたある患者様(高血圧の治療中でした)、
血圧がとても低くなってきたので安心して薬をやめてしまったところ
会社の健診で非常に高い値が出てびっくりされたそうです。
すぐに薬を再開し、今度は腕時計と普通の血圧計の両方で記録をとってみたところ
なんと、腕時計の値、実際の血圧よりも20~30も低い値が出ていたのだとか。

もちろん腕時計の個体差はあるかと思います。
しかし、こういう場合もあるのだ・・・ということは、知っておいていただきたと思います。

さて、正しい血圧の測り方を書いておきます。
◆タイミング
朝・・・起床後、おしっこをすませ、朝食前
夜・・・寝る前(飲酒後や風呂直後はさける)
◆姿勢
上の絵のように座ってはかる。測定点と心臓の高さが同じになるように。
(ただし、寝転んで測るのはさけてください)
◆腕?手首?
どちらかといえば腕を推奨。手首は値が不安定になりがちです。
これから血圧計の購入を検討されている方は腕タイプでお願いします。
◆その他よくある質問
・測るたびに値が違う⇒平均値をとってください
・夜中の高血圧が心配で、起きて測ってしまう⇒夜中の測定は不要です。朝起床時の血圧を測ってください。

血圧の正常値は年齢だけでなく、基礎疾患の有無や種類によって異なります。
また多くの人が、医師の前では血圧が高くなってしまいます。
寝不足やイライラでも20~30すぐに上がってしまいます。
一度限り高い値が出たからといって、すぐに治療には結び付きませんので、
ご自宅での毎日の血圧の動き(平均値)を知っておくことがとても大切です。

測定方法などでご不明な点があれば、診察医に遠慮なくおたずねください。

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