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2018.05.20
音楽の力
今日は、松原市のとある介護施設にお邪魔してまいりました。
月1回、入居者対象に娯楽の会をされているそうですが、
今回は音楽会だということで、私自身(今後のミニコンサートの)参考のためにも(笑)、勉強かねて。
驚いたのは、当院の2階と同じくらいの広さのフロアに
なんと総勢70名のオーケストラ + コーラスの方々大勢!
全員アマチュアで、ボランティアでいろんなところから集まってこられたそうです。
曲目はベートーヴェンの「第九」(第3、4楽章)。
実は曲目をきいたとき、
私の中では「ちょっと難しくないかな?結構長いけど(トータルで50分くらい・・・)、大丈夫かしら??」と
かなり心配になっていたんです・・・・
最初は、スタッフの方たちに抱えられるように入ってこられ、
認知症の影響もあるのでしょうか、
「私はなんでこんなところにいるの?」とか「帰りたい帰りたい・・・」と言っていたご老人たち。
でもいざ始まって、「歓喜の歌」に入ったとたん
突如ご老人たちのモードが変わってノリノリになられて、身を乗り出して笑顔!
で、最後のエンディングでは、「ブラボー!」「すごい!!」の歓声と同時に、踊るように全身で拍手。
そしてそして、
アンコールの「ふるさと」では、大きな声で合唱され、涙を流す方もたくさんいらっしゃいました。
お開きのあとは、「すごかったね~」「よかったね~」と口々に笑顔で言われ、
スタッフの介助がほとんどいらないくらいお元気な足取りで自室に帰っていかれた姿を目の当たりにし、
「やっぱり音楽ってすごい!」と、今更ながらちょっと感動してしまいました。
・・・・・・
実は、前回の当院のミニコンサートの時も同じようなことがありました。
来院されたときの手押し車を置き忘れて帰られた女性がいました。
医院の戸締りのときに、忘れ物に気付いてご自宅にお電話したら
「あら!すっかり忘れてた。音楽きいて楽しくてうれしくて、さささっと歩いて帰っちゃった~~」と。
そうそう、もうひとつ。
がんの治療をずっと拒否されていた方がいました。
大きな病院に紹介しますよと何度もお勧めしているのに、「ほってほいてくれ」と。
そんななか、ふと思いつきで、前回のミニコンサートに顔を出してくださったそうなのですが、会のあと
「あまりにも楽しくて、またここに来るためには治療受けて元気になりたいと思った。だから、お勧めの病院を紹介してほしい。」
と言ってくださいました。
どちらも
心から嬉しいと思った瞬間でした。
健康教室とミニコンサート。
自分の趣味の世界を皆様と共有できれば・・と思って始めたことですが、
回を重ねるうちに、思わぬ「音楽の効果」に驚いています。
「来てよかった、楽しかった」と思っていただけるような演奏ができるよう、これからも日々練習してまいります。
皆様の喜んでくださる声が私の力になります。
今後とも応援のほど、どうぞよろしくお願いします。